花粉症・ダニアレルギーを“体質から改善”していく治療です

舌下免疫療法(SLIT: Sublingual Immuno Therapy)は、アレルギーの原因となる成分を少量ずつ体に取り入れ、体を少しずつ慣らしていく治療です。
対症療法としての飲み薬や点鼻薬とは異なり、アレルギー体質そのものへの改善を目指す治療です。
現在、日本ではスギ花粉ダニによるアレルギー性鼻炎に対して保険適用があります。
 
くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状をやわらげ、将来的に薬の量を減らせる可能性があります。
ただし、すべての方に同じような効果が出るわけではなく、効果を実感するまで時間がかかる治療です。継続が前提になります。

舌下免疫療法

 このような方におすすめです

◾️ 対象となる方

  • スギ花粉症やダニアレルギーによる鼻炎がある方
  • 毎年、花粉症の症状が強く出る方
  • 飲み薬や点鼻薬だけでは十分に改善しない方
  • できるだけ根本的な治療を希望される方
  • 長期的にみて薬を減らしたいと考えている方

◾️ 期待できる効果

  • くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ の改善
  • 花粉症シーズンや通年性鼻炎の症状軽減
  • 内服薬や点鼻薬の使用量が減る可能性
  • 長期的な体質改善の期待

一方で、舌下免疫療法は毎日の継続が重要です。
「その場で早く治したい」という方よりも、時間をかけてでも体質改善を目指したい方に向いています。

 対象となる主な疾患

◾️ スギ花粉症

スギ花粉が原因のアレルギー性鼻炎に対して行います。
一般に、花粉の飛散していない時期に開始する必要があります。

◾️ ダニアレルギー性鼻炎

ハウスダスト中のダニが原因となるアレルギー性鼻炎に対して行います。
ダニに対する舌下免疫療法は、季節を問わず開始を検討しやすい治療です。日本ではダニ舌下錠が承認されています。

 治療の流れ

  1. 診察・検査
    まず、症状や経過を確認し、必要に応じて血液検査などで原因アレルゲンを確認します。
    舌下免疫療法は、原因がはっきりしていることが前提です。
  2. 治療開始の可否を判断
    年齢、症状、既往歴、現在の体調、治療継続の見込みなどを総合的にみて、開始できるかを判断します。
  3. 治療開始
    お薬を毎日1回、舌の下に一定時間保持してから飲み込む方法で行います。
    スギ舌下錠では、開始1週間は低用量、その後は維持量で継続する用法が示されています。
  4. 定期通院
    副作用の有無や症状の変化を確認しながら継続します。
    舌下免疫療法は短期間ではなく、少なくとも3年程度の継続が重要とされています。

舌下免疫療法は、始めてすぐに大きな効果が出る治療ではありません。
一般に3〜5年程度の継続が推奨されており、スギ舌下錠については厚生労働省資料でも最低でも3年間の内服が必要とされています。

 副作用・注意点

舌下免疫療法では、開始初期を中心に

  • 口の中のかゆみ
  • 舌の違和感
  • のどの刺激感
  • 耳の奥のかゆみ

などの局所症状がみられることがあります。
また、まれではありますが、重いアレルギー反応に注意が必要です。
このため、舌下投与による減感作療法に十分な知識・経験をもつ医師のもとで使用することが承認条件として求められています。
 
体調不良時や口の中に傷・炎症があるときなど、内服に注意が必要な場合があります。
実際の開始可否や継続方法は、診察時に個別に判断します。

 よくあるご質問

Q. 舌下免疫療法は花粉症を完全に治しますか?

必ず完全に治るとは言えません。
ただし、症状の軽減や薬の減量が期待でき、体質改善を目指せる治療です。

Q. どれくらい続ける必要がありますか?

一般に3〜5年程度の継続が推奨されています。
短期間でやめると十分な効果が得られないことがあります。

Q. スギとダニの両方を治療できますか?

原因アレルゲンや症状を確認したうえで、治療方針を判断します。
詳細は診察時にご相談ください。

Q. 子どもでもできますか?

年齢や症状、理解度、継続の見込みなどをふまえて判断します。
詳しくは受診時にご相談ください。

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